競合施設ができたので商圏分析を行い、影響を把握した上で対策をしたいとご相談いただきました。
館入り口の来店者数カウンターによる来館数把握と、目視での導線調査(通行者の属性をカウント)や、カード分析を行っているものの会員が来店者数の20%程度なので、ユーザーも商圏も把握できていないと感じておられました。
商業施設(九州 テナント数100~150店)の現状・要望
店舗特徴
- 業種
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- スーパーマーケット
- ドラッグストア
- 商業施設
- ホームセンター
- 地域
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- 北海道
- 東北
- 関東
- 中部
- 近畿
- 中国
- 四国
- 九州
- 規模
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- 50店舗未満
- 50〜100店舗
- 100〜150店舗
- 150店舗以上
要望と課題
- 現在の自館と競合に来館している人は、どのくらいの距離から来ているのか?来館状況を把握したい
- 競合ができる前後を比較し、自館への来訪影響を把握したい
要望まとめ
来館者の居住地の構成比推移や、来館回数シェアから現状を把握し
施策の有効的な活用を策定したい。
ミセシルで施設周辺情報を分析・調査した結果
ミセシルデータ項目
- 来店時間
- 来店推移
- 居住地/勤務地
- 属性比較
- 興味関心
- 併用
- 商圏
- 購買
データと着眼点 ①自館への来館客がどこから来ているのか
来館者の人流変化は?
1km圏内の割合が多かったのが、10km以上の割合が増加したということがわかりました。
データと着眼点 ②競合への来館客がどこから来ているのか
開業月と、現在で変化
開業月は2キロ以内の来館が最も多かったのが、直近では15km以上の割合が増えていることがわかりました。
データと着眼点 ③競合の出現タイミングは?
来館回数の変化
新たな競合の出現が自館の来館回数に強く影響している様子はみられませんでした。
その一方で、来店回数が半年間ゆるやかに降下していることがわかりました。
データと着眼点 ④推移に変化があった月の来店時間は?
来店回数の変化
サンプルを例にすると、期間に関わらず、12時と17時の来館にピークがあることがわかりました。
これをくわしくみると、7月の夕方ピークは17時だったのが、11月になって減少し、1月も同様の状態であること、
逆に1月の12時の来店数は、7月、11月よりも増加していることがわかりました。
データと着眼点 ⑤競合周辺の居住者がどの館に来訪しているか
どこから来訪しているか
自館へは北西に住む人が多く来館しており、競合は店舗の南側に偏っていることがわかりました。
※来店回数が円グラフで表示されるので、大まかにどのエリアの人がどこへ行っているか把握できます。
仮説から具体的な施策へ
データはサンプルのため、実際の状況とはことなりますが、このデータから一つの仮説が生まれました。
競合の開業は想定よりも影響が少なく、それよりもコロナなど外的要因による人々の行動変化(リモートワークから出社へと切り替わりなど)がみられました。
また、7月は夜のイベントで集客があったが、冬場はどうしても夜のイベントが少なく 昼間にイベントが偏りがちであったと、担当者の方の気づきもありました。
さらに、属性分析など進めることで、どんな施策を行うべきかが見えてきます。