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ミセシルのミカタ
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傾向データとは(全数調査と標本調査)

ミセシルは大きく分けて4種類のビッグデータを使っています。
このデータだけでも多くの示唆を得ることが可能ですが、POSなどの内部データとミセシルの外部データを併用して使うのが基本の考え方です。
また、ミセシルのデータは標本調査であることも特徴の一つです。

それぞれのデータの特性を理解し、活用・分析することで、立体的に施設運用を可視化することができ、
精度の高い示唆を見つけることができます。

ミセシルデータの前提条件について(全数調査と標本調査)

1. 全数調査と標本調査の特徴について

標本調査(=傾向調査)とは?

統計学の手法には、全数調査と標本調査(=傾向調査)があります。

ミセシルのデータは、標本調査を基にしています。
標本調査は、ある対象や現象における一般的な傾向や特徴を把握するために行われる調査です。
具体的には、特定のグループや地域の人々の行動や意見、嗜好などをデータとして収集し、その集計結果から一般的な傾向や関連性を分析します。

標本調査は、大規模な全数調査が難しい場合や時間・費用の制約がある場合によく利用されます。
調査対象の一部を抽出してデータを収集し、それを元に全体の傾向を推測することが特徴です。

よくいただくご質問の一つとして、「レジの客数や入館客数とミセシルの来店回数の数値が異なる」というものがあります。
この違いの理由は、全ての客数ではなく、一部のデータを基に来店回数を推計する「標本調査」によるデータ収集方法にあります。
全数調査ではないため、「正確なデータなのか?」という疑問が生じるかもしれませんが、よく利用されるID-POS分析やアンケートのデータも同様に標本調査です。

標本調査のデータを理解するためには、見方のコツがあります。
まず、標本調査のデータは傾向を把握するためのものであり、絶対的な正確性を追求するものではありません。

2. 標本調査のデータの活用ポイントについて

ミセシルのデータは横軸で見ると覚えてください

ときおり、「レジの数値や入館客数とかけ離れているので、正確なことは分からないのでは?」と、その部分が気になってしまい、その先の分析に進むことが難しくなることがあります。
しかし、ミセシルのデータを活用する上で重要な視点は、「横軸でのデータ分析」です。

ミセシルは自社だけでなく、競合のデータも取得できます。これにより、コロナや地震、近隣に大型ショッピングモールができたなど、外部要因による来店数の減少の影響が自社だけなのか競合も同様なのかを確認できます。これにより、状況を客観的に把握し、適切な対策を講じることが可能です。

3. 全数調査と標本調査のメリット・デメリットについて

「全数調査」とは、国民全数を対象とした行政データ等で、全てのデータを用いて分析するため正確なことが特徴ですが、収集や分析に多くの時間やコストがかかるというデメリットがあります。それに対して、「標本調査」は、テレビの視聴率など、母集団の一部のみを調査する方法です。多少の誤差が発生するというデメリットがありますが、効率的であることが特徴です。

統計学的に、標本調査では、約400件以上のサンプル数があれば調査における十分な信頼度があると言われています。
その信頼度は、およそ95%。ミセシルのデータは統計学の観点から高い信頼度があるといえます。

4. ミセシルのデータの信頼度について

アンケート実施時と、ミセシルのデータの集計結果は、いずれも信頼度およそ95%です。
※「信頼度95%」とは得られた結果の誤差が±5%まで許容するということを意味します。

5. ミセシルのジオフェンスデータの特徴と活用方法について

ミセシルのデータ(標本調査=傾向調査)の特徴を活かした分析をする場合において、「競合店を含めて、傾向を掴む」ことがポイントとなります。競合データを取得する方法がない中、ミセシルでは、自社データと同条件の元で「横並び比較」することができるため、それぞれの特性を知ることができます。

例えば、自社や競合のスーパーがGMS(複数階)の中に入っている場合、スーパー以外のお客様を取得してしまい、正しい数値が取れないことがあります。

GMSにおいて、お客様はSMのみを目的として利用している人だけではないため、館に来られるお客様の傾向を捉え、その競合のお客様を引き込むためにどうするかに着目することで、行なうべき施策が見えてきます。

自社についてはPOSデータを持っているので、ある程度傾向がわかっているかと思います。自社が持つ情報とミセシルのデータを見比べることで、自社と競合店舗の理解が深まり、行なうべき施策が見えてきます。

6. 注意点について

標本調査で重要なのは、サンプル数がどのくらいあるのか?です。
もし、サンプルサイズが小さい場合は、結果の解釈に注意が必要です。
また、得られた結果は全体の実態から一定の誤差を含んでいる可能性があります。その範囲を把握し、結果の解釈に誤差を考慮しましょう。
心配な場合は、迷わずカスタマーサクセスマネージャーにご相談ください。